平方根の近似値と平方根表

どうでもいい話なんですが、中学3年生に数学を教えています。単元「平方根」で、「平方根の近似値」では、このような問題があります。
1) √2=1.414とすると、√200の近似値はいくらか。

答えは、14.14なのですが、その前に、√2=1.414をどのようにして出すのかという問題があると思います。そこで、その前に、

2) √2の整数部分、小数第1位、小数第2位、・・・はいくらか。

という問題が出てきます。さて、√200の近似値を求めるために、√2の近似値を求めてから計算することは、ナンセンスです。なぜなら、√200の近似値も、2)の方法で計算することができるからです。つまり、かつてはこの2つの問題の間に、ある問題があって、それは削減されてしまっているのです。その問題は、

3) √2の近似値を、平方根表から求めよ。

という問題でした。平方根の近似値は、すでに計算してある平方根表というものがあり、それを利用して求めるという、表の見方を勉強するものでした。

近似値を求めるには、平方根を整数部分から順に求める方法と、平方根表から求める方法の2とおりがあり、学習する上では共に必要になってくるとわたしは考えます。私は、平方根表を知らずに、最初のような問題をやること自体に疑問を感じ得ません。

削減するのは悪いこととは思いません。ただ、このように中間を削減することは、百害あって一利なしです。
数学は、一つずつの手順を追って、新しいことを学んでいきます。その手順が一つ抜けてしまうだけでも、次のものは出てこないのです。小学生に台形の公式を教えずに、三角形2つの和で求めさせるというのは、理にかなっていると思いますが、平方根表を教えずに、ある近似値から別の近似値を計算させるというのは、論理が破綻しているとわたしは考えます。数学を教える方としては、手順がしっかりとしている内容であることを、節に希望しています。

#とかいいつつ、私は塾の先生なので、「おまえのことなんかしるか」とか言われそうなんですけどね。うじゃうじゃ。
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